Jakob Bro / Gefion
2015/03/08
デンマークのギタリストJakob Broによるトリオ編成での新作。
Paul MotianやTomasz Stanko、Bill Frisell、Lee Konitz、Paul BleyやCraig Tabornなどの作品に参加したり、リーダーアルバムを制作してきましたが、この作品はECMレーベルからの初リリースとなります。
初聴きなので調べてみると、ベースのThomas Morganはアメリカ出身でJakob Broと同世代(1981年生まれ)ですが、同じくPaul MotianやTomasz Stanko、Craig Tabornらとバンドに参加していて、音楽的なランドスケープを共有しているふたりと言えそう。
アルバムタイトルの「Gefion」とは、WikipediaやJazzTokyoさんの彼へのインタビュー(来日したんだ・・)によると彼の故郷デンマークのシェラン島で崇められた耕地の女神ということだそうです。
楽曲はすべてJakob Broの手によるもので、わかりやすいメロディや明確なビートといったものは皆無で、静寂な時空に彼のギターの揺らぎや響きが水墨画のようにゆったりと描かれて、そこにベースとドラムがレスポンスするというインプロヴァイゼーションのアルバムと言えそうです。
また、Brian Enoよろしくアンビエント・ミュージックを思い起こす瞬間もあって、インプロの中でときに表れる心を暖かくするようなリフが、もの凄く癒しの効果を感じるんですよね。疲れたときには大変な効果を発揮すること請けあいです。
なんどか聞いているうちに、全編ギターの即興という共通項しかないんですが、Jonny Depp主演の「Dead Man」(1995)のサウンドトラック(Neil Youngがとりとめもなくギターを弾きまくった怪作)を思い起こしました。あんなカオスな世界ではありませんが。
Personnel
Jakob Bro : guitar
Thomas Morgan : double bass
Jon Christensen : drums
Tracks
1. Gefion
2. Copenhagen
3. And They All Came Marching Out of the Woods
4. White
5. Lyskaster
6. Airport Poem
7. Oktober
8. Ending
Rel:2015 ECM Records GmbH ECM2381
Recorded at Rainbow Studio, Oslo in November 2013.
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とっつぁんさま、トラバありがとうございました。
返信削除来日してたんですよ。って、話は違いますがCSNに行ってきましたよ。ニールさまの文字で思い出した。一番来日を望むアーティストはクリポタを差し置いてニールヤングです。笑
閣下もアンビエントと言う言葉を使ってましたね。
静謐な空間でわかりやすい盛り上がりというものがないのですが、
安眠につけそうな高品質な静謐です。爆
ライブもこんな感じなんでしょうねぇ。。やっぱり、聴いてみたかったです。
http://mysecretroom.cocolog-nifty.com/blog/2015/03/gefion-jakob-br.html
Suzuckさん
削除御大はクリポタより来日の難易度高そうで願望強くなるのはよーく分かります。
グリーンデイルの武道館が僕にとって最後にならないようになってほしいです。
にしてもこのトリオ、ライブではキースも文句のないくらいお客さんも静寂な空気なんでしょうか。。
リンクありがとうございました。
こんにちは。リンクありがとうございました。このアルバムの静謐さ加減は尋常ではなく,ここまで行くとやっぱりアンビエントでしょうって感じです。
返信削除逆にライブでどういう演奏するのかってのは凄く興味ありますよね。むしろ,YouTubeで見られるようなレベルであれば十分ありですね。
ということで,こちらからもリンクを張らせて頂きます。
http://music-music.cocolog-wbs.com/blog/2015/02/jakob-broecm-27.html
こんにちは。
削除ライブでの演奏ではもう少し抑揚はでてくるのかなって思いますが、それ以上に聴き手はどのような姿勢で受け止めればよいか、なかなか難しそうで、その点でも興味あります。
トリオでアンビエントミュージックというのもありそうでなかったと思うので、これはこれで貴重な作品だと思ってます。
リンクありがとうございました。