ブラッド・メルドーのピアノソロ新作を聞いています。タイトルのとおり"バッハを追っかけて"(こんな訳か？)。
バッハが即興演奏の大家であったとのことで、故にジャズミュージシャンがバッハの楽曲にトライする事例が多い(※)のも合点がいきました。
(※)エンリコ・ピエラヌンチィとか。
メルドーが俎上にあげたのが「平均律クラヴィーア曲集」第1巻(BWV846-869)と第2巻(BWV870-893)から。
Wikipediaによると、それぞれ"前奏曲とフーガからなる曲集"とあり、フーガとは"対位法を主体とした楽曲形式"であることがわかりました。バッハとか未知の領域に近いのでとても勉強になります・・。
こんなことを調べてからでなくても、バッハのことを知らなくても、螺旋状のジャケットが如く全方位に弾きまくるメルドーのピアノが楽しめますが、「フーガ」を意識して聞いてみるとこの作品の意味が想像できて楽しみ方が深まってきます。
バッハの楽曲とメルドーのAfter Bach・・の楽曲が交互に演奏されるアルバム構成、メルドーの演奏もろともに「フーガ」なのでは？ひいてはジャケットのように渦巻く音楽そのものなのでは？と頭の片隅の置きながら聞いてみると、メルドーのピアノの坩堝にはまっていくようで、相当に深い作品だと感じてます。
Personnel
Brad Mehldau : Piano
Tracks
1 .Before Bach: Benediction
2 .The Well-Tempered Clavier Book I, BWV 848: Prelude No. 3 in C# Major
3 .After Bach: Rondo
4 .The Well-Tempered Clavier Book II, BWV 870: Prelude No. 1 in C Major
5 .After Bach: Pastorale
6 .The Well-Tempered Clavier Book I, BWV 855: Prelude No. 10 in E Minor
7 .After Bach: Flux
8 .The Well-Tempered Clavier Book I, BWV 857: Prelude and Fugue No. 12 in F Minor
9 .After Bach: Dream
10.The Well-Tempered Clavier Book II, BWV 885: Fugue No. 16 in G Minor
11.After Bach: Ostinato
12.Prayer for Healing
Rel:2018 Recorded April 18-20, 2017, At Mechanics Hall, Worcester, MA
Nonesuch 7559-79318-0
とっつあんさん，おはようございます。大変ご無沙汰しています。
返信削除出張続きだったこともあり，私も音楽ネタが減少していますが，Brad Mehldauの新譜だけは，極力リアルタイムで追っています。このアルバムもなかなかデリバリーされなくて，Apple Musicでせっせと聞いていました（笑）。
このアルバム，聞く人が聞けば，頭でっかちなものに聞こえるかもしれませんし，Mehldauが敢えて平均律の曲を交える必然性も感じない人もいると思います。しかし，ここには間違いなく対比の美学があって，ちなんではいても，これはMehldauの音楽ってことは明示的だと思いました。
ということで，相変わらず奥が深いアルバムを出すものだと感心しています。トリオの新作もなかなかのもんです。ということで，記事のURLを貼り付けさせて頂きます。
音楽狂さん、こんばんは。
削除ジャケのデザイン含めても深いアルバムですね。メルドーの頭の中はどんなになっているのかと。
絡み合う対比とバッハの旋律・メルドーの弾きっぷりを感じるアルバムで噛み応えありですね。
すみません。URL貼り付けそこなったようです。改めてURL添付します。
返信削除http://music-music.cocolog-wbs.com/blog/2018/03/brad-mehldauaft.html