Brad Mehldau Trio / Seymour Reeds The Constitution!

2018/06/17



「After Bach」(過去記事 )に続く今年2作目のブラッド・メルドー。今作はピアノトリオのフォーマットで、メンバーは「Day is Done」(2005)から不動の、ラリー・グレナディア(Bass)+ジェフ・バラード(drums)。

アルバムタイトルが謎ではありますが、そのあたりの件はメルドーのサイト内「Note from Brad」で、俳優Philip Seymour Hoffman(僕なんかだとMission: Impossible3が印象的)が夢に出てきて・・曲を書き始めたといったことが書かれています。天才に属する人は作品を作るきっかけも思いもよらないところから降りてくるんですね。

アルバムのトラックは、メルドー作品が3曲、ジャズメンスタンダードが3曲のほか、メルドーがよく俎上にあげるビーチ・ボーイズとポール・マッカートニーの楽曲を取り上げています。
前作「After Bach」の"螺旋"ジャケットに続いて螺旋階段を下りていくがごとく、メルドー自作曲のSpiralやTen Tuneなどではダークなリフを多用し、緊張感漲るメルドー節が展開されてて、メルドーを聴いてる感はたっぷりありますね。
それに比べて他人の楽曲は、曲のセレクション自体は元ネタにメルドーっぽさを感じることができるもので、演奏自体もオリジナルに忠実で原曲の良さを前面に出した演奏となっていても、メルドー色が濃くなっているところはさすが。

あと、録音のバランスだけなのかもしれないけど、ラリー・グレナディアのベースが自由な感じに聞こえるし、音も太くスピーカーから出る面積が大きくなって、聴感上のサウンドバランスがこのトリオになって1番かなって感じてます。


いつもYoutubeでライブ動画を探しているんですがいいのがないので、ちょっと試しにSpotifyから埋め込んでみました。



まさにメルドー節の1曲目。





カバー曲は原曲に忠実。




ポール・マッカートニー「Flaming Pie」(1997)より。ニール・ヤングっぽい?





Personnel
Brad Mehldau : piano
Larry Grenadier : bass
Jeff Ballard : drums


Tracks
1. Spiral
2. Seymore Reads the Constitution!
3. Almost Like Being in Love
    - Frederick Loewe, Alan Jay Lerner
4. De-Dah
    - Elmo Hope
5. Friends
    - Brian Wilson, Carl Wilson, Dennis Wilson, Al Jardine
6. Ten Tune
7. Great Day
    - Paul McCartney
8. Beatrice
    - Sam Rivers


2018 Nonesuch 7559-79344-3
Recorded And Mixed By James Farber At Avatar Studios, New York, NY

2 件のコメント

  1. とっつぁんさん,こんばんは。

    やはりオリジナルと非オリジナルの演奏の違いは顕著ですよね。そのどちらもがBrad Mehldauの個性ではありますが,それをどう捉えるかによって,だいぶ印象も変わる気がしますね。ということで,当方記事のURLを貼り付けさせて頂きます。
    http://music-music.cocolog-wbs.com/blog/2018/05/brad-mehldausey.html

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    1. 音楽狂さん、こんにちは。返信が遅くなってしまいました。コメント&リンクいただきありがとうございます。非オリジナルの演奏は個人的には前の「Where do you start」の方が好みですね。

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