Fred Hersch Trio / Live in Europe

2018/05/20



ブリュッセルのFlagey Studio 4で収録されたフレッド・ハーシュトリオのライブ盤が2017年11月の収録から6カ月というスピードで先月(2018年4月)リリースされました。

ハーシュのソロ作品は、演奏がどんどん内に入っていくところや一音一音まで研ぎ澄まされた美しさを感じる聞き方が個人的には定着していてわかりやすいんですが、ハーシュトリオ作品は一筋縄ではいかず結構難易度高いです。(ジャズ初心者の知識や聴き方をキープしているので、感じるポイントのバリエーションが増えていない自分の視点ですが・・。)

メンバーは、ピアノのハーシュのほか、ベースがジョン・エバート(John Hébert:正しい読み方?)、ドラムスはエリック・マクファーソン(Eric McPherson)とレギュラートリオの布陣。このトリオのデビューは2010年リリースの"Whirl"で、このトリオで本作含めライブ作品は3作目のはず。

楽曲はハーシュ自作曲が6曲、セロニアス・モンクとウェイン・ショーターの楽曲が各2曲。誰某に捧げるという楽曲も含め、ハーシュの作品をいくつも聴いていると自然なラインナップかと。

今作もその難易度は高いことは高いんですが、ハーシュが持っている内省的な弾き方や美メロに加えて、モンクやショーター作品を中心に3人のフリーな即興がタイトに絡み合っていて、聴きどころになっていると思います。そういう意味では、感じ方がいまいち分かっていない「フレッド・ハーシュトリオ」の楽しみ方に希望の光が見えてきたという点でも収穫のあるアルバムでした。






Personnel
Fred Hersch : piano
John Hébert : bass
Eric McPherson : drums


Tracks
1. We See (T.Monk)
2. Snape Maltings
3. Scuttlers
4. Skipping
5. Bristol Fog (for John Taylor)
6. Newklypso (for Sonny Rollins)
7. The Big Easy (for Tom Piazza)
8. Miyako (W.Shorter)
9. Black Nile (W.Shorter)
10.Solo Encore: Blue Monk (T.Monk)


2018 Palmetto Records PM2192
Recorded at Flagey Studio 4, Brussels, Belgium, November 24th, 2017

2 件のコメント

  1. とっつぁんさん,こんばんは。

    このアルバムはアブストラクトな部分もあって,おっしゃる通り,ちょいと難易度という点では高めですね。しかし,この緊密度は何にも代えがたいというところがあります。それにしても,最近のFred Herschの創造力は素晴らしいと思います。

    ということで,URLを貼り付けさせて頂きます。
    http://music-music.cocolog-wbs.com/blog/2018/05/fred-hersch-tri.html

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    1. 音楽狂さん、こんばんは。
      John HebertとEric McPhersonというHerschより一回り若い(といっても50手前)とのグループとしての成熟度がましていくと入り込めない部分が拡大していくのかもしれませんね。
      リンクありがとうございました。

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