ありがとう、トム・ペティ
2017/10/08
Tom Pettyの作品との出会いは30年近く前。
当時U2の"Rattle And Hum"(1988年リリース)がお気に入りだったんだけど、このアルバムはアメリカの音楽ルーツを探求するテーマで制作されているのを知って、僕もいとも簡単に影響を受けてアメリカのロックを聴こうという欲求が強くなった。
アメリカンロックのいい作品にどうやって効率的に見つけられるか一考して、ひとまずその"Rattle And Hum"をプロデュースしたJimmy Iovine繋がりからいってみようということで、ロック本なんかを読み漁った。(今なら検索で一瞬のことなんだけど。)
そこでTom Pettyの"Damn the Torpedoes"(1979年リリース)に行きついたのはラッキーだった。(Bruce Springsteenは"Born in The U.S.A"くらいしか当時は知らなかったけど、Jimmy Iovineがエンジニアで参加していた"Born to Run"もついでに知った。)
1985年Farm AidでのRefugee。
アメリカン・ロックというと個人的にはあまり好きではないカントリーやブルース臭濃い楽曲を濁声で歌うというイメージがあったんだけど、Tom Pettyの音楽はとても魅力的で、洗練されたメロディとリズムで成り立っている楽曲に強さと弱さを同居させた癖のあるボーカルが乗るというもので一発で気に入った。彼の代表作はというと、RefugeeやAmerican Girlあたりのロックンロールだと思うんだけど、非Heartbreakersアルバム"Wild Flowers"(1994年リリース)以降は自分の弱さを歌った曲に名曲が多くて、個人的にはそんな楽曲にシンパシーを感じて、Tomの音楽はいつもそばにあるような存在だった。
1999年BBC収録。当時の新作Echoから、Room at The topとSwingin。
そのTom Pettyが亡くなった。最後のライブは40周年ツアーのラストだったし、アップされていた動画をみると、American Girlの演奏を終えてギターを置いたパフォーマンスからは、今にして思うと「お別れ」ともとれて、やり切った気持ちだったのかな。
2002年アリゾナで行われた第42回スーパーボウルでのハーフタイムショー。American Girl→I Won't Back Down→Free Fallin'→Runnin' Down A Dreamという代表的ポップソング4連発。
彼のライブにいつの日か行きたいという楽しみはもう可能性ゼロになったのは残念だけど、素晴らしい音楽と演奏を楽しませてくれてありがとう。
RIP Tom Petty
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