ちょうど1年ぶりとなるJoshua Redmanのライブによる新作。
ステージとCDプレーヤーをモチーフにしつつ夜と熱気を感じさせるJustin Gabbardというイラストレーターが制作したアルバムジャケットがいいですね。
タイトルのとおりサックストリオという編成で、2009年リリースの『Compass』以降の活動が収録されているようです。ドラムスはすべてGregory Hutchinsonですが、ベースはJazz StandardでのライブはMatt Penman、Blues AlleyではReuben Rogers。HutchinsonとRogersはストレートなジャズコンボではもはやマストなコンビになっていると思います。
ライナーに本人の "Jazz" へのメッセージが書かれていて、示唆に富んだとても詩的な内容が素晴らしいです。それに偽りのない、パフォーマンスがここにということなんでしょうね。
You are Jazz. Jazz is You. |
楽曲は、Redmanのお気に入りと思われるものばかりで、彼のオリジナル (#3,4,5)のほか、Moritat(#1)、Never Let Me Go(#2)といった超スタンダードやThelonious MonkのTrinkle, Tinkle(#6)、ロックからLed ZeppelinのThe Ocean (#7)がピックアップされています。
Redmanが身をよじるように吹きまくり、Matt PenmanやReuben Rogersがビシッとリズムを刻み、Greg Hutchinsonがキレとコクを両立させつつ叩くまくるという理想的な構図で、アドリヴもどこまでいくのかと思うほど3人が熱くグルーヴしていてまさに”ライブ”。
最高にエキサイティングだったのは、The Ocean。
John Bonhamのドッシリとしたリズムと対照的にタイトなリズムのHutchinsonと、ギターをサックスにもちかえたかのような 'あのリフ' をスタイリッシュに吹き込むRedmanがかっこいい。
サックスやドラムの音がリアルに採られていて、音質的にもハイクオリティにパッケージングされていて満足度高いですね。
Personnel
Joshua Redman : Tenor Saxophone (#1, 2, 4, 6, 7), Soprano Saxophone (#3, 5)
Matt Penman : Bass (#1, 5–7)
Reuben Rogers : Bass (#2–4)
Gregory Hutchinson : Drums
Tracks
1. Moritat (Mack the Knife)
2. Never Let Me Go
3. Soul Dance
4. Act Natural
5. Mantra #5
6. Trinkle, Tinkle
7. The Ocean
Recorded October 2009 live at Jazz Standard, New York, NY (#1,5-7)
Recorded February 2013 live at Blues Alley, Washington, DC (#2-4)
Rel : 2014 Nonesuch 7559-79561-7
こちらからもリンクさせていただきます。
返信削除サックストリオとしての理想的な演奏には完全にやられてしまいました。
これだけカッコいい演奏をされてしまうと何の文句もつけようがないし、時を隔てた2つの会場での録音にもかかわらず、ロジャースとペンマンのベース以外は音質の違いが全く感じられないのも驚異的だったです。
http://narymusic2010.blog90.fc2.com/blog-entry-3177.html
naryさん、リンクありがとうございます。
削除レッドマンのサックスも素晴らしくて、ハッチンソンのプッシュと合わせてダイナミックさが伝わってきてジャズライブのエッセンスが詰まった最高なライブ作品ですね。