Brian Blade & The Fellowship Band / Landmarks

2014/05/04



現代のドラマーとして最高峰にいる1人でもあるBrian Bladeのバンド、The Fellowship Bandでの新作です。

Brian BladeはBrad Mehldau、Kenny Garrett、Joshua Redman、Christian McBrideといった彼と同世代('70年前後生まれ)のアーティストや、Wayne Shorter、Chick Corea、Joni Mitchell、Bob Dylanというジャズを超えたレジェンドたちとコラボレーションしていて、クロスオーバーなドラマーのまさにパイオニア的存在になっていると思います。

というわけで多くのアーティストとレコーディングやライブ活動に取り組みながらなのでインターバルが大きく、Fellowship名義では「Season of Changes」(2008)以来7年ぶり。

楽曲のほとんどがBrian Bladeのオリジナルですが、Down River(#1)とLandmarks(#2)がピアノのJon Cowherd作、State Lines(#3)がBladeとMarvin Sewellの共作となっています。Marvin Sewellって誰なんだろうとググってみると、Jack DejohnetteやCassandra Wilson、Ani Difrancoなんかと共演しているギタリストで、ジャズからシンガーソングライターまでテリトリーとしている点でBrian Bladeとオーバーラップしてるんですね。

アルバムはゆったりしたリズムにのったメロディアスでダークな楽曲が中心。
メロディ自体はコンテンポラリーなジャズを基本としつつも、Farewell Bluebird(#8)ではもろブルースな展開があったり、Embers(#10)は歌詞を付ければ暖かみのあるフォークロックの曲だといえるようなものがあって、このバンドのバックボーンがいいバランスで表現されていると思います。

全体のパフォーマンスとしては熱気を帯びたバンドサウンドというより、メロディを大切にして練られたアンサンブルで、コントロールされ抑えられたもの。
全般通してメロディ重視の楽曲が多いので、最もジャズ色が濃いJon Cowherdのピアノのクールなフレーズがとても魅力的に響いていて、このアルバムで1番光っていますね。上述の#8のようにJeff Parkerのエレクトリックギターが展開されるブルースもあるけど、Myron WaldenとMelvin Butlerのサックスもブロウというよりあくまでアンサンブル重視だし、リーダーのBrian Bladeもタイトなドラミングは健在ではあるものの、ライブパフォーマンスの阿修羅が如きドラミングより、ひとつひとつのビートに集中という風情なので、とりわけ目立ってピアノが活きてるっていう感想をもちました。

感銘をうけたのはBrian Bladeのサイトでも公開されているHe Died Fighting(#6)で、ジャズやロックを丸呑みしたかのようなスケールの大きな展開が鳥肌もの。タイトルトラック(#2)とともにBrian Bladeのサイトで公開されているのでシェアしておきます。 


強いメロディに隠れて抑制された演奏も聞く毎に違う魅力をみつけたりして、長く聞いていきそうだと感じさせるアルバムでした。


He Died Fighting  (#6)



Landmarks (#2)





Personnel
Brian Blade : Drums
Melvin Butler : Soprano & Tenor Saxophone
Jon Cowherd : Piano, Mellotron,and Pump Organ
Chris Thomas : Bass
Myron Walden : Alto Saxophone and Bass Clarinet
Jeff Parker : Guitar on #3,4,6,8,10

Tracks
1.Down River
2.Landmarks
3.State Lines
4.Ark.La.Tex
5.Shenandoah
6.He Died Fighting
7.Friends Call Her Dot
8.Farewell Bluebird
9.Bonnie Be Good
10.Embers


#2,3,4,5,6,8,9,10
Recorded on Feb 1-4, 2012 at BLADE STUDIOS
#7,9
Recorded on Nov 7-9, 2010 at Kung Fu Bakery

Rel:2014 Bluenote 0602537702596




6 件のコメント

  1. こちらからもリンクさせていただきます。
    本作にはかなり期待していたのですが、全体的にテンポがゆったりしているし、ブレイドのドラミングにスポットが当たっているわけでもないので、過去作品もこんな感じだったとはいえ肩透かしを食らってしまいました。
    とはいえFellowship Band独自の音楽観には不思議な魅力がありますね。
    2、6曲目の他に、わたし的には8曲目「Farewell Bluebird」もかなり気に入りました。
    http://narymusic2010.blog90.fc2.com/blog-entry-3151.html

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    1. naryさん、コメントありがとうございます。アルバム全体の曲の完成度が高くてブレイドのドラムが少な目でもとても魅力的な作品ですね。
      リンクありがとうございます。

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  2. こんにちは。Brian Bladeのアルバムには非常に強くアメリカ的な感覚をおぼえてしまう私ですが,今回も期待を裏切らない出来栄えでした。

    Wayne Shorterのライブでは鋭いツッコミを入れていたBladeと,全く違う面がこっちでは展開されているって感じですね。いずれにしても,常に信頼に値する人だと思います。

    ということで,リンクを貼り付けさせて頂きます。

    http://music-music.cocolog-wbs.com/blog/2014/05/brian-blade-fel.html

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    1. こんにちは。
      そうですね、大陸的な感覚を得られる演奏と曲ですね。まさにアメリカ的というか。ボーカルメインのは好みが分かれると思いますが、こっちは実に渋く迫ってくる作品でした。
      リンクありがとうございます。

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  3. 中年音楽狂さんが書かれている通り、アメリカな感じが出てきている印象は、私も感じました。
    "Mama Rosa"を経由して、Fellowship Bandにも変化が起きているってことだと思ってますが、こっち(Fellowship Band)のほうが、重厚感強めって感じでしょうか..

    リンクありがとうございます。逆リンクを貼らせて頂きます。
    http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/62687915.html

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    1. Mama Rosaは未聴でして、ブレイドのボーカル?に勇気が無くて手に入れていないのですが、意外にターニングポイントとなったのでしょうか。。であれば、聞かねば・・と思ったりいています。
      でも、このアルバム重いけど、よく聞きたくなるという点で、名盤の臭いがしています。
      リンクありがとうございました!

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