Jeff Ballard Trio with Lionel Loueke & Miguel Zenon / Time's Tales

Jeff Ballard (ds,perc)
Lionel Loueke (g,voice)
Miguel Zenon (as)
Recorded at Brooklyn Studios, NY
Rel: 2014 Okeh Records 88883741072

Antonio Sanchez、Al Foster、Ari Hoenig、Clarence Penn、Jeff Watts、Adam Cruzなどが僕が所有しているドラマーがリーダーである作品なんですが、どれもリズムが多彩だったりちょっと冒険しているところがあったりして、ほぼ外れがないんですよね。


この作品はBrad Mehldau TrioのレギュラーであるJeff Ballardがはじめて(?)リリースしたリーダー作。トリオとなっていますが、前述の通りギターのLionel Loueke、アルトサックスのMiguel Zenonとの変則的な構成です。Miguel Zenonは前述のAdam Cruzのリーダー作「Milestone」（Chirs Potter、Edward Simon、Steve Cardenas、Ben Streetなど豪華メンツ!）で聞いたことがあるんだけど、Lionel Loekeは初めてかも。


Jeff Ballardが描いた開放感のあるジャケにも描かれている時計やタイトルである「Times's Tales」などでも想像出来るとおり、リズムを通して1日が描かれているような楽曲の構成。Jeff Ballardが様々なパーカッションやドラムを駆使して多彩なリズムが刻んで、ファンクやカリプソ的なもの、ハードロックやスペイシーな響きを持つフリーな楽曲まで収録されてますが、全編青空の下で聞いているような感覚で楽しさが前面にでていていいですね。


Jeff Ballardはもちろんなんですが、Lionel Louekeが絶妙な役回りをこなしていて、Jeff Ballardが発するビートをベースっぽくサポートしたり、Miguel Zenonのマイペースなダークなフレーズに多彩な音色を創って反応し、ハード・ロッキンな歪んだリフでリードしたりで、えらく感心してしまいました。



ここ数年リーダーとしても優れたドラマーがたくさんいてJeff Ballardも多分その中に入るお人なんでしょうが、Brad MehldauやChick Coreaなどレジェンドの領域に入ってきている方々の影に隠れてなんか地味な存在だったので、彼の素晴らしいパフォーマンスや指向性がこうしたリーダー作で少しでも払拭できるといいですね。購入するきっかけとなったyoutubeからのライブ映像をどうぞ。

<Virgin Forest>

<Hangin Tree>

Tracks
1.Virgin Forest
2.Western Wren (A Bird Call)
3.Beat Street
4.The Man I Love
5.Free 1
6.Hanging Tree
7.Dal (A Rhythm Song)
8.El Reparador De Suenos
9.Mivakpola
10.Free 3