Jeremy Pelt / Soul

2012/02/04

Jeremy Pelt (tp)
J.D.Allen (ts)
Danny Grissett (p)
Dwayne Burno (b)
Gerald Cleaver (ds)
Joanna Pascale (vo) #6 only
Rel: 2011 Highnote HCD7233
Recorded on September 29,2011,NY


HighNoteレーベルからは毎年コンスタントにこの時期に新作を届けてくれる若手トランペッターJeremy Pelt。このメンツでは思いっきり'60マイルスなことをやっていて大きな変化はない。ややダークで気怠い(悪く言うとかったるい)空気で充満している。これを魅力ととるかどうかは聴く側の感じ方なんだけど、僕はちょっと苦手でJeremy Peltにはメリハリ付けてどこかでガツンとくる曲もあってもいいなぁと感じていた。


この新作でも序盤はスローなバラードからはいっていて意味予想通りの流れ。暗めななかでもマイルスなミュートの#3の強い音とかいいんだけど、まったりしている。酩酊している夜中に聴くのがベストな聴き方か。。と思っていたら、Gerald Cleaverが発散された#4や後半の#7なんかはガツンとやってくれるじゃないか。JD Allenとダニグリもダークなフレーズで応酬していて、やっとこのメンツに期待していたことが垣間見れた気がした。


今回#6でJoanna Pascaleというボーカルが1曲だけ参加していて、作品の流れからは突然な感じで微妙なところはあるんだけど、彼女のボーカルはイイ!ハスキーになりすぎず潤いとコクがある正統派ボーカルは凄い魅力。これから追いかけよう。


それと音について。このレーベルでリリースされている過去2作「Man of Honor」(2010)・「The Talented Mr. Pelt」(2011)はなんかモコッとした霧で覆われたような録音とダークで気怠い作品の雰囲気の相乗効果もあって、のめり込めずにいた。今回録音エンジニアが変わって、特にJD.AllenのTenorとGerald CleaverのDrumsの音にリアリティがでてようやく彼らの本領が聴けるようになったのはよかった。


Jeremy Peltがやりたいことと、僕が期待していることと、っていう観点ではHighNoteでの3作の中では最高なんじゃないかなって思ってます。



Tracks
1.Second Love
2.The Ballad of Ichabod Crane
3.Sweet Rita Suite Part
4.The Tempest
5.The Story
6.Moondrift
7.What's Wrong is Right
8.Tonight...


Jazz & Drummerのnaryさんの記事はこちら↓
http: //narymusic2010.blog90.fc2.com/blog-entry-2425.html


ジャズに焦がれて気もそぞろのGrass_hopperさんの記事はこちら↓
http: //grasshopper1.blog.fc2.com/blog-entry-8.html



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