Alex Sipiagin / Generations Dedicated to Woody Shaw

2010/07/03

Alex Sipiagin (tp,flh)
Adam Rogers (g)
Boris Koslov (b)
Antonio Sanchez (ds)
Rel: 2010 Cris Cross Jazz


久しぶりのJazzネタです。
W杯テレビ観戦とやや寝不足による疲労蓄積で、Jazzは主にipodだけで聴くようになってました。というわけで、手元に届いていたけどどうも記事にするモチベーションがあがりにくかったのですが、試合も飛び飛びになってきたので、スペースをついて記事にしてみます。

サブタイトルにもあるとおりWoody Shawのトリビュートってことで、#3,4,6,8の4曲は彼の作品です。とはいっても個人的にはWoody Shawはよくわからんので、あんまり関係なく聴いてます。なんにしろ、Dave Hollandグループでもかっこいいフレーズを連発していたAlexと、リーダー作品より遙かに直情的なAdam RogersとCriss Cross作品では珍しいAntonio Sanchezの参加が美味しすぎる・・。(AdamとAntonioは近頃はRalph BowenのPositone作品でも共演してますね)

出だしからAntonio SanchezとBoris Koslovのファンクなリズムをベースに、よく分からない変拍子と4ビートをいったりきたりと近頃のNY仕様のJazzですね。ピアノレスカルテットという編成のおかげで、リーダーのAlex SipiaginとAdam Rogersの冷たく燃えるようなユニゾンがたっぷり堪能できます。AlexがTom Harrellに尖った部分をブレンドしたような、暖かく柔和な音色でありながらヒンヤリしたフレーズを放射すると、Adam Rogersが倍返しくらいの気合いで長~いソロをダークに弾きまくるかんじ。
ベストトラックはAlexオリジナルの#7。Alexの小刻みでありながら強靱なフレーズとAntonio Sanchezのソロが聴きどころ。ほんと上手いよなあ。僕には曲が進むにつれ、Adam Rogersのフレーズにちょっと満腹感を覚えて、1曲くらいアコギにするとか目先を変えて欲しい気もしました。

スタンダードを中心に聴かれているまっとうな(?!)Jazzファンには、好き好みははっきり分かれそうな作品ですが、いい塩梅の録音品質とあいまって各プレーヤーの演奏をおっかけているリスナーにはたまらん作品ですね。


Tracks
1.Greenwood I
2.Obsequious
3.Cassandranite
4.Beyond All Limits
5.Windy Bahn
6.Katarina Ballerina
7.Chance
8.Blues For Wood
9.Greenwood II


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