Bruce Springsteen / NEBRASKA
2009/08/26
ささくれだった弾き語り作品のご紹介の最終夜はなんといってもボスの問題作といわれた「NEBRASKA」。1990年代だったら「ローファイ」と流行った方法だけど、ボスはこの時点で、自宅でテープレコーダー(?)のようなもので録音したのが本作。
前作2枚組のE Street Band作品「The River」での抑制された感情で歌われた2枚目だけ聴けば、今ではこの作品への自然な流れは理解できる気がする。全編を通して陰鬱というか聴くものを鼓舞するようなシャウトはなく、アコギと遠くをみながらささやくような歌い方で通している。
曲の内容も、罪を犯し99年の懲役を受けた者への歌や、罪を見逃す警官の歌など、なんというんだろう、なぜ人は誤りを繰り返しながら生きるのか?を問う詩ばかり。だから、念を押すようにラストトラックでは「Reason to Believe」(信じる※ 理由)で締めている。
※信仰の方の意味かな?
方々で言われているように次作の「Born in The U.S.A.」は同時期に曲は作られており、21世紀になって東京国際フォーラムでの名演で度肝を抜かした、ボトルネック奏法での「・・U.S.A.」はNEBRASKAに連なる作品といえる。この作品以降、BOSSは「The Ghost of Tom Joad」「Devils and Dust」でも同様のベクトルで語られた作品を発表しているが、これらはBOSSの根っこというか詩への動機付けなんだろうな。
Rel: 1982
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