Joshua Redman / Walking Shadows

2013/05/18

Joshua Redman (p) 
Brad Mehldau (p)
Larry Grenadier (b)
Brian Blade (ds)
Dan Coleman (Orchestra Conducted)
Recorded September 27-29, 2012, at Avater Studios
Rel: 2013 Nonesuch 7559-79609-3


ここのところ気候故かジャズには穏やか~な気分にさせてくれるものを求めることが多く、このJoshua Redmanの新作はオケ入りってことでしっくりくるはずと思いつつ、到着を待ってました。でもその一方でオケを抜いたメンツをみてみると、Joshua Redmanの20年近く前(!)の名作"Mood Swing"('94)のメンツ(Mehldau・Blade)&リアルタイムMehldau Trioのミックス的な感じで違うものを期待してしまいそう。まあ、今回はバラードアルバムだけど、ドラマティックなものやダークなもの、スウィートなもの、バリエーションは用意されているので、集中力は持続できます。ただ、あまりの心地よさに疲れている時は睡眠導入の効果も大きいので要注意です。


選曲は、スタンダード中のスタンダード#1,2,7,11に、メインストリーム系ロックJohn Mayerの#3からオルタナ系(死語?)ロックBlonde Redheadの#6、色んな意味でのクラシック(J.S.Bach#4、Beatles#8、Ralph Rainger#5)、オリジナル(Redman#9,12、Mehladu#10)と出自はバラエティ溢れています。このあたりはJoshua Redmanの育ちの良さを感じますね。
名曲#1からして映画音楽と錯覚してしまうようなオーケストラからシンプルでムーディーな4ビートに。この4人でこのシンプルさはほんと貴重な体験。Joshua Redmanのサックスの音も暖かみがあってじんわりきますね。#2も初めはムーディーなオケとサックスからなんですが、こちらはMehldauのピアノからややダークな旋律とビートに。ここのスイッチが快感・・。雰囲気に任せずに旋律やビートの創造力をきっちりと掴み組み込んでくるところが、このメンツとりわけプロデュースにクレジットされているBrad Mehldauの才能なんでしょうね。


お気に入りは、懐かしさを感じさせる旋律を軽快なビートにのせてシンプルでちょっとスペイシーなピアノが乗る#3と、この曲の芯をキャッチしたのか無常観を滲ませた入りから、この作品全体の中では熱めの演奏とソロが聴ける#8。やっぱロックをMehldauが料理するといいですわ。


あと特筆すべきは録音。いつものJames Farverがエンジニアなんですが、太く暖かく奥行きのある音がしっかり採られていて、できればヘッドホンじゃなくスピーカーから聞くことをおすすめします。



Tracks
1.The Folks Who Live on the Hill
2.Lush Life
3.Stop This Train
4.Adagio
5.Easy Living
6.Doll is Mine
7.Infant Eyes
8.Let It Be
9.Final Hour
10.Last Glimpse of Gotham
11.StarDust
12.Let Me Down Easy



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