ベテランピアニストKenny Wernerがリリースしたピアノトリオのニューアルバム。ベースはドイツ人のJohannes Weidenmueller、ドラムはAri Hoenig。このトリオが彼のレギュラーバンドのようで、2004年リリースのライブ盤「Peace」(過去の記事)など2000年以降に数枚のアルバムをリリースしています。
「The Melody」と題した本作は、彼のオリジナル楽曲のほか、1960年のミュージカル「The Fantasticks」(Tom Jonesが作詞)から美しい Try to Remember(#1)、John Coltraneの 26-2(#4)、Dave Brubeckの In Your Own Sweet Way(#6) がセレクト。
購入するときは、タイトルからしてメロディに重きを置きつつ熟成されたインタープレイを散りばめた作品と予想していたところですが、たしかにゆったりした楽曲中心ではあるものの、メロディアスな印象より各奏者のソロや自在なリズムをベースにしたインタープレイを楽しむアルバムのようです。
美しいピアノソロから徐々にトリオのインタープレイに入っていく Try To Remember ではSonny Rollinsの St.Thomas のフレーズが曲の締めにあのフレーズがでてきたり、Ari Hoenigのテクニックが存分に活きている変幻自在なメロディとリズムの展開が楽しい Who?(#2) 、26-2(#4)、Voncify The Emulyans(#5)や、クラシカルなメロディから徐々にうねるようにグルーヴして締めくくるラストの Beauty Secrets など、ピアノトリオの醍醐味をバッチリ堪能させてくれます。
贅沢言えば、もう少し楽曲にメリハリがあるとよかったんですけどね。
Who? (Live at Thailand International Jazz Conference2013)
Personnel
Kenny Werner : piano
Johannes Weidenmueller : bass
Ari Hoenig : drums
Tracks
1. Try to Remember
2. Who?
3. Balloons
4. 26-2
5. Voncify The Emulyans
6. In Your Own Sweet Way
7. Beauty Secrets
Rel: 2015 Pirouet Records PIT3083
Recorded September 29 & 30, 2014 at James L.Dolan Studios, NYU, NYC.
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