Emilie-Claire Barlow / Haven't We Met?

2014/10/12



女性ジャズボーカルって僕は休みの日の朝に聞くことがなぜか多いんですが、そんな時にたまに取り出しては聞いているのが、この作品。

Emilie-Claire Barlowはカナダはトロント出身の1976年生まれ。カナダ出身というと少し年上にDiana Krallがいるんですが、こちらのほうがずっと僕の聞くシーンにあってます。さわやかさを求める朝にDiana Krallのようなドスの効いたボーカルはちょっと・・。

Emilie-Claire Barlowは、ご両親・おじいさん・おじさんとジャズミュージシャンの血統で、まさにサラブレッド。そういった才能を引き継いでいるのか、このアルバムでは曲のアレンジだけではなく、ストリングスのアレンジから指揮まで手がけており、セルフプロデュース作となっています。蛇足ながらWikipediaによると、職業はシンガー・ソングライター、女優となっていて、カナダ版セーラームーンとかアニメの声優も長くやっているようです。

アルバムは全13曲で、母国のもう一つの公用語であるフランス語でも4曲歌っています。タイトルの「Haven't We Met?」はポップスの大御所Kenny Rankinの名曲から。タイトルトラックのようなボサノヴァから、スウィンギーなジャズ、バラードというバランスのとれた構成で楽しませてくれます。

なんといっても彼女のボーカルにはハスキーな要素がない(これ、朝には大切)さわやかでキュートなボーカルが、とても心地よいです。"You're Driving Me Crazy"(#3)"You Make Me Feel So Young"(#11)のようなスウィンギーな曲では多めの歌詞を歌いきるキレのいい歌い回しを楽しませてくれるし、"Jardin d'Hiver"(#9)"You Must Believe in Spring"(#12)のようなバラードでは、ストリングスをバックにほどよくしっとり(でも、しめっぽくならずに)聞かせます。

最後にバンドのことを触れておくと、ギター+ピアノトリオを中心に軽妙な演奏に終始してて、あくまでもメインの彼女のボーカルをバックアップしているのが好感持てますね。


"You Make Me Feel So Young"



Personnel
Emilie-Claire Barlow : vocal
Reg Schwager : guitar
David Restivo : piano
Ross MacIntyre : bass
Davide DiRenzo : drums
Kelly Jefferson : tenor saxphone
Chase Sanborn : flugelhorn, trumpet

Tracks
1. All I Do Is Dream of You
2. C'est Merveilleux
3. You're Driving Me Crazy
4. Comin' Home Baby!
5. Haven't We Met?
6. I'm Glad There Is You
7. Chez moi
8. Is You Is Or Is You Ain't My Baby?
9. Jardin d'Hiver
10. La Vem A Baiana
11. Will You Still Be Mine?
12. You Make Me Feel So Young
13. You Must Believe in Spring

Rel:2009 empress music group EMG444



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