Terje Gewelt / Oslo ~ソフトサイドのEnrico Pieranunzi~

2014/04/15


音楽の楽しみ方って人それぞれだしコンディションによっても聞くものも変わってくると思いますが、落ち着いてゆったりしたいと感じたときに聞くものは案外絞り込まれてくる気がします。この作品は手に入れてかれこれ5年経ってるけど、そんな時にうってつけのアルバムです。

リーダーはノルウェーのベーシストTerje Geweltですが、ピアノにイタリアのEnrico Pieranunzi、ドラムスにスウェーデンのAnders Kjellbergで、編成もサウンドもストレートなピアノトリオとして堪能できます。
楽曲はTerje Geweltが6曲(#2,3,4,7,8,12)、Enricoさんが3曲(#1,5,6)と共作というか3人のフリーな組曲となっている即興(#9,10,11)。

Enricoさんは剛柔のレンジを目一杯使って自在に表現できる天才的なピアニストですが、ここでは抑制された穏やかなタッチと旋律でバラード中心であるこの作品を淡く描いています。リーダーのTerje Geweltは程よい膨らみとやや重心の高い弦の響きで曲の芯を創り、美メロの作品に好相性のAnders Kjellbergがシンバル中心に添えていく・・素晴らしく心地よいサウンドとなります。
後半3人共作の即興の時だけはフリーな演奏でそれまでのPeacefulな展開を一旦崩壊させてくるのは好き嫌いの分かれるところですが、懐かしさを感じるラストのHomecomingに繋がる序章というポジションと捉えると納得がいくような気もします。

この作品の素晴らしさは、パッケージとして体現一致したものが貫かれていることです。
例えばオスロ(でなかったらすみません)の美しい夕暮れ空ジャケットは叙情的で暖かみのあるメロディや演奏が支配する作品全体のカラーとピッタリだし、それぞれの楽曲タイトルは旋律やリズムで名は体を表すがごとしと言った具合で、リスナーに伝わりやすようにプロデュースされているという意味でも好感度高い作品ですね。


このトリオとしての動画は見当たらないので別々のパフォーマンス動画をどうぞ! (結構この作品とは違うことやってます)


John Surman 4 incl. Terje Gewelt (2013)



Enrico Pieranunzi with Andre Checcarelli ,Darryl Hall (2009?)



Palle Danielsson 4 incl. Anders Kjellberg (2001)





Personnel
Terje Gewelt : Bass (Billy Cobham ,Christian Jacob ,Dag Arnesen ..)
Enrico Pieranunzi : Piano
Anders Kjellberg : Drums (Lars Jansson ,Bobo Stenson ,Palle Danielsson ,西山瞳 ..)


Tracks
1. Blue Waltz
2. Oslo
3. Playtime
4. North Prospect
5. World Of Wonders
6. Suspension Points
7. Small Country
8. Snowflake
9. Trio Suite Part 1
10. Trio Suite Part 2
11. Trio Suite Part 3
12. Homecoming

Recorded August 12,13,14 at Resonant Studio Oslo Norway
Rel:2009 Resonant Music RM21-2

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