Pilc Moutin Hoenig / Threedom

Jean-Michel Pilc (p)
Francois Moutin (b)
Ari Hoenig (ds)
Rel: 2011 Motema Music MTM-72
Recorded on March 4th And 5th,2011 at Peter Karl Studios in Brooklyn,NY


なんか久しぶりに刺激的でムズカシいジャズを聴けた。

前作はなぜかBilly Hartを起用して、焦点があいまいになってしまったけど、今回はPilcに望みうる最高の2人と組んで、共同名義での作品となっている。音楽も名義の通り、3人が向かい合ってインタープレイを短時間集中で高密度にやっているんで、聴く方も集中力が必要。

この作品では#1.Nardis、#2.Think of One、#4.A Forggy Day、#5.You and the Night and the Music、#9.Giant Steps、#10.Afro Blue、#16.I'm Beginning to See the Light、#17.Confirmation、#18.Smile　と半数をスタンダードでやっていて、曲名だけ見たらお馴染みなメロディとの出会いを期待してしまうところ。だけど、思いっきり再構築されてて、エッセンスはほんの少し顔をだすだけ。

スタンダード以外の共同名義でのオリジナル9曲は、静的・美旋律な即興的な演奏で、3人の自由なイマジネーションがインタープレイに滲みあふれ出ている感じ。こんなインタープレイ度・集中度の高い演奏を聴かされると、やっぱ18曲は聴く集中力は相当必要となる。18曲が1つの曲として聴くと、まじで聴き終わると心地よい疲れが・・・。

Pilcの作品はほとんどそうだけど、この作品も、緩やかなリラクゼーションを求めるなら逆効果で、なんか頭を使わず音に集中して感じていたい時にピタッとはまるかな。五感を活性化したい時に聴きたくなりそうな作品でした。（いつも眠っているのでいつも聴かねば・・）


Tracks
1.Nardis
2.Think of One
3.Morning
4.A Foggy Day
5.You and The Night and The Music
6.Birth
7.Slow
8.Touch
9.Giant Steps
10.Afro Blue
11.The Grinch Dance
12.Dusk
13.Lily
14.Threedom
15.Hymn for Her
16.I'm Beggining to See The Light
17.Confirmation
18.Smile