Neil Young (Vocal,Guitar,Banjo,Harmonica,Piano)
Rel: 2009
"NYAPS"(Neil Young Archives Performance Series)と名付けられた御大のLive音源発掘シリーズのリリースの順番で言うと4作目。このシリーズはシリーズにおける順番(この作品は時系列でいうと4番目のリリースなのにが"NYAPS"の[Disk12]とパッケージに記載されている)というものが設定されているが、リリースの順序は適当な感じ。
このLiveは'92にリリースした『Harvest Moon』の前か後のLive作品ということになる。観客のリアクションから察するにリリース前かも。『Harvest』の"その後"として老いを意識した内容の『Harvest Moon』の全曲を、オリジナルとは異なる順番で弾き語り単独パフォーマンスしている。僕自身は『Harvest』がリリースされた時はまだ生まれてもいないんで、"その後"という意味ではディストーションかけまくりの「WELD」('91)の"その後"のほうがしっくりくるけどね。
オリジナルではストレイゲイターズがバックでカントリーをベースとした演奏だったけど、Liveではほとんどアコギでやっている。『WELD』のあたりではニールの声もハスキーに嗄れていたけど、ここではちゃんとおっかない外見に似合わない頼りないボーカルとなっている。
僕はアコギの弾き方ではニールのが一番好きで、綺麗に鳴らすというより、繊細さは持ち合わせつつも弦を叩いたりはじいたりして音の強さを引き出すところがいいんだよな。特に#5のYou and Meや#10のWar of Manなんかでとても持ち味がでていてたまらんです。どの曲もじっくりと穏やかななんだけど、#2のSuch a Womanは感動的。ニールの奥さんに向けたラブソングで歌詞もグッとくるです・・。
#9のNatural Beauty、#10のWar of Manはその他のパーソナルな印象の歌詞とは一線を画していて、"環境保護""反戦"という外に向けたテーマの曲で、演奏もやや強めになっててレイドバックするだけではないニールのスタンスがわかろうというもの。『Harvest Moon』の中でもアコギ1本でやっていたNatural Beautyがグッと来てた僕としては、ど真ん中ストライクな作品ですね。
Tracks
1.Dreamin'Man
2.Such a Woman
3.One of These Days
4.Harvest Moon
5.You And Me
6.Hank to Hendrix
7.Unknown Legend
8.Old King
9.Natural Beauty
10.War of Man
最後に"NYAPS"を整理しておきます。このシリーズはこれまで次の3作+ArchiveBoxをリリース。
Live at the Fillmore East (Rel: 06) '70のLive音源。NYAPS Disk02
Live at Massey Hall 1971 (Rel: 07) NYAPS Disk03
Sugar Mountain: Live at Canterbury House 1968 (Rel: 08) NYAPS Disk00
Neil Young Archives 1 (1963-1972) (Rel: 09) 3種のEdition。CD8枚組/DVD10枚組/Blu-Ray10枚組
Box自体がシリーズの"1"だとすると今後もBoxがあのボリュームで出るんでしょうね・・・。いつか。
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