Tom Harrell(tp,flh)
Wayne Escoffery(ts)
Danny Grissett(p,Fender Rhodes)
Ugonna Okegwo (b)
Johnathan Blake (ds)
Rel: 2010 HighNote HCD7207
"Light on"(2007)、"Prana Dance"(2009)に続くHighNoteレーベルからの3作目。全て上記メンツで統一されていて、Tom Harrellとしては音楽的にも人間的にも信頼関係が深まっている面々なんでしょう。
曲は全てTom Harrellのオリジナルで、静と動が絶妙なバランスで配置された曲順です。曲自体は16ビート・4ビートをうまく使いこなしたアレンジで、明暗の景色が浮かんでくるようなコンテンポラリーな空気に満ちてます。ただリズムでっかちになることなくTom Harrelの曲はナチュラルな感触のメロディラインが心地よく、スタンダードにもなり得るレベルにまできていると思います。
冒頭の#1、#5、#9でのグルーヴィ~な曲ではTom HarrellとWayne Escofferyの呼吸がバッチリで素晴らしいハーモニーを作り出してるところが楽しいし、そこに音の強さが増した印象のDanny Grissettのモーダルな旋律(Fender Rhodesがすんごく効果的)が加わって、なにも言うことはないくらい気持ちよくて、音楽に身を委ねてしまいますね。逆にRoman Night(#3)の超美メロなタイトルチューンでは、Tom Harrellの魅力である暖かみのあるまろやかな音色が存分に味わえます。
などなど個人的には大絶賛なんですけど、そんな中でもベストトラックはLet the Children Play(#2)。軽快なリズムを刻むGrissettとBlake、素晴らしいソロの応酬を聴かせてくれるHarrellとEscoffery、躍動感を生み出しているUgonna Okegwoと、全員の持ち味が自然に表現されていて素晴らしいっす。
録音品質は真ん中らへんの音域を中心にとても厚みがある採り方です。個人的にはもうちょい下の音も入れてJohnathan Blakeのドラムを腹で感じたかった気もしますが、Jazzらしいいい音だと思います。実はHighNoteの前2作は聴けていないので、こりゃ聴かないと!
Tracks
1.Storm Approaching
2.Let the Children Play
3.Roman Nights
4.Study in Sound
5.Agua
6.Obsession
7.Harvest Song
8.Bird in Flight
9.Year of the OX
0 件のコメント :
コメントを投稿