フランスのピアニストBaptiste Trotignon がピアノトリオでの作品を届けてくれました。
ピアノトリオ・オンリーの作品としては、ライナーで述べられていましたが13年振りだそうです。過去の作品でも通しではなくともトリオの演奏は楽しませてくれていたので、13年とは意外に感じます。
メンツは同じフランス出身のベースThomas Bramerie、ドラムスはアメリカのJeff Ballard。世代的には、Trotignonが1974年、Bramerieが1965年、Ballardが1963年と、トリオで10くらいの年齢差でジャズの世界ではほぼ同世代といっていいでしょうね。
3人がグループや作品で揃ったことはなさそうなので個々にオーバーラップしているはずと思って作品やライブ映像で軽く調べてみると・・
- Baptiste Trotignon & Thomas Bramerie : ライブ作品"SUITE...."で1曲共演
- Baptiste Trotignon & Jeff Ballard : Oliver Boge Groupで共演
- Thomas Bramerie & Jeff Ballard : Perico Sambeatのバンドで共演
全編Trotignonのオリジナルの楽曲で、クラシック的なピアノの響きを活かした美しいフレーズをベースにしつつも、Abracadabra (#2) のようなラテンフレーバーが濃厚なものや、The BeatlesやQueenのようなポップなリフとビート、それにちょっと Lucy in The Sky with Diamonds を感じる Paul (#3)、ピアノの音をシンセ的にエフェクトかけて浮遊感をだしたHappy Rosalie (#6)やDesillusion (#10)などがリズムやサウンド的に色彩を豊かにしています。
この色彩感はJeff Ballardのリズムに対する守備範囲の広さからきていると思える反面、もっと活かせる曲があってもよかったとも思えて、逆に言うと伸びしろがある楽しみなトリオだと感じた1枚でした。
Personnel
Baptiste Trotignon : Piano
Thomas Bramerie : Upright Bass
Jeff Ballard : Drums
Tracks
1. Choral
2. Abracadabra
3. Paul
4. Spleen
5. Air
6. Busy Brain
7. Happy Rosalie
8. Liquid
9. Solid
10. Desillusion
11. Choral Again
All songs composed by Baptiste Trotignon
Recorded at Studio de Meudon March 28th/29th 2014
Electronic effects on tracks #3,6,7,10 are played live with Moog PianoBar midi system.
Rel:2014 naive NJ624411
こんにちは。最近は新譜を聞いている時間が限定的になりつつあり,私は本作を聞くのに結構時間を要してしまいました。
返信削除私は"Fluide"の印象が非常に強いですが,彼の作品はどれを取っても期待を大きく裏切られることはありませんので,今回も安心して聞けました。MIDIの効果は微妙ですが,音色に違いを生んで,まぁこれはこれでありだなぁと思いました。
ということで,記事のURLを貼り付けさせて頂きます。
http://music-music.cocolog-wbs.com/blog/2014/09/baptiste-trotig.html
音楽狂さん、こんにちは。
削除ご多忙のようで大変そうですね。
彼のトリオ作品が久しぶりって感覚がないのですが、「Share」や「Suite..」がトリオ編成をベースとしているからなんでしょうね。相変わらずエレガントな旋律をベースに、ちょっと実験的な要素もあって楽しんでいます。
コメント&リンクありがとうございました。