Fred Hersch (p)
Recorded Live at Jordan Hall, Boston, MA on Oct 13, 1998
Rel: 1999 Nonesuch 79558-2
今年になって聞き始めたFred Hersch。縁がなかったのは僕がピアノソロを好んで聞いてこなかったために、ソロ作品が多いHerschをセレクトしていなかっただけなんですけど。それに様々な要素てんこ盛りなロックを聞いてても、ふと装飾のないフォークやブルースが聞きたくなるのと一緒で、ミニマルな音数の音楽に向き合いたくなることが今年は多くなったんじゃないかと。
この作品は以前記事にした"Alone at The Vanguard"(Rel: 2011)より10年以上前のライブソロ作品。'Alone...'は、ヴァンガードのキャパからもオーディエンスと近い距離でのパフォーマンスで、演奏や選曲も馴染みやすい感触のものでしたが、こちらは「コンサート」な感覚で静寂の中でのピアノの響きとクラシカルな感触が強いですね。選曲は#6以外はトラッドやスタンダードと構成的には変わってないんですが、#1や#4、6、9といったバラードではHerschのピアノへの感情の投影の深さや美しい響きの度合いが半端ないです。
いつでもどこからでも様々な情報が否が応でもはいってくるこのご時世で、何も情報をいれず落ち着きたい時、気持ちをフラットにしたいとき、心に染みてくること請けあいです。
この作品を購入するきっかけとなった、ラストトラックのThe Nearness of You'をどうぞ。
Tracks
1.Black Is the Color/Love Theme From "Spartacus"
2.Speak Low
3.My Old Man
4.I Loves You, Porgy
5.Moon & Sand
6. ...Departed
7.Let Yourself Go
8.Blue Monk
9.The Nearness of You
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